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多くの珍しい煤竹、貴重な丹波班竹の四角竹、黒竹、破竹、真竹等が、手間を惜しまず格天井の竿に組み合わされています。
また、亀甲竹の皺竹、雲紋竹などの銘竹ばかりを使った日本でも珍しい建物です。
数奇屋建築で竹を使うことは大変な手間がかかり、材料を選ぶための約束もあり、実質的には最高の価格となります。
見た目は「やさしい」竹の美しい組合せも、その陰の手間は恐ろしい程です。その手本は桂離宮の表門にもあります。
この福住楼に使われているいろいろな竹の建築は、当時の工匠が金銭を問わず仕上げた日本独特の工法で、また美意識の凝縮であり、そこに安心感のある憩いの空間が生じるのです。
そのほか、この建物には、当時誠に高価な神代杉を巧に使い、京都より選び抜いた北山杉の天然の絞り丸太、小丸太、本当丸太等を使っており、京数奇屋の真髄を極めています。
建物の手洗所、便所の位置が遠く離れていますがここは、創建当時の儘に残された貴重な文化遺産です。
この手洗所、便所は、数奇屋工法で、材料も多様でまた天井も高く、見て飽きない程丁寧な手間を掛けた作品です。
土間には「槐(えんじゅ」」)」の切り株を飛石に見立てて足触りの良い、心憎い配慮がなされています。
庭の作りも、関東の根府川石を使い、関東ならではの滝組や石組の面白さを表現されています。
また、廊下手摺の五福を表す蝙蝠の意匠と共に大正初期の見事な職人芸を見る事が出来ます。
福住楼は「竹の持つ美しさ」の最高の数奇屋建築として後世に残ることでしょう。
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